「熊野川パックラフト②〜まずは絶景ランチ!」第560回サルシカ隊がいく

投稿日: 2017年05月28日(日)09:48

さあ、熊野川パックラフトツアーのパート2である。

先にゴール地点の小川口乗船場をチェックしたのち、国道311号をさらにのぼり、そして国道169号に入って瀞峡へと向かう。

細いくねくね道もある。

奈良県に入ったな、と思えば、和歌山の新宮市に入り、かと思えば三重県熊野市に戻る。
ここらへんは3つの県がパズルのピースのように重なったところなのだ。

瀞峡、到着。
見下ろすなり、その絶景に圧倒される。

瀞峡とは、吉野熊野国立公園内の奈良県・三重県・和歌山県にまたがる国特別名勝の大峡谷である。
その幽水美は古くから世に知られ、太古の自然のままの残されている。
瀞峡は北山川の上流から奥瀞、下瀞に分かれ、下瀞は巨大な岩や奇石が並び、「瀞八丁(どろはっちょう)」と呼ばれている。

「すげぇ・・・・」

絶景に見入るおっさんたち。
が、怖くてこれ以上前に出られない(笑)。

ちょうどここが、三重県、奈良県、和歌山県の3つが重なる県境。

そしてそこにドドンと登場するのが、瀞ホテル。
すばらしい眺めと佇まいでしょ。

こちらは、大正6年に「あづまや」として開業。
山で切り出した材木で筏を組んで運ぶ「筏師」のための宿だったという。

昭和初期には「瀞ホテル」という名前の改称。
その当時は、周辺に他の宿もたくさんあり、このあたりは宿泊地として賑わっていたらしい。

1993年。
多くのファンに惜しまれつつ閉館。
築100年以上の歴史ある老舗の宿がその役割を終えた・・・。

が、その10年後の2013年。
先代の息子さん夫婦がカフェとして営業を再開。
現在、絶景のカフェとして、話題になっているのだ。

メインの席は、この窓際に並べられたカウンター。
絶景を見下ろしながら、食事やコーヒーをいただくことができる。

「いやー、すばらしいなあ、ここは!
眺めも雰囲気も、頬を撫でる風も、すべてが最高だあ!
ああ、ここでビールを飲んだらうまいだろうなあ。
ね、隊長、もうパックラフトは中止にしちゃって、酒のんでここでキャンプしない?」

中谷の父ちゃんはそんなことを言い出す。
まったくもう、である(笑)。

食事メニューはハヤシライスのみ!
この潔さもすばらしい。
用意をしていただく間に2階を見学させていただくとに。

「なんだ〜、このすばらしい眺めは〜!!!!!!」

隊長のわたくし、感動!!
が、座り込んでいるのは、怖くて立ち上がれないからである。
はい、わたくしは高所恐怖症です(笑)。

こちらがハヤシライス。
手間ひまをかけてつくっているのが伝わるおいしさ!!

このあとコーヒーまでいただいてまったり。
これから川くだりだっていうのに、こんなにのんびりしてていいのであろうか(笑)。

13時をまわって、慌ててパックラフトやカヌーの準備。
瀞ホテルのうえに一時的に車を置かせてもらって荷物をおろし、パッキング開始。

ここから川まで、斜面をえんえん下りなくてはならない。

こういう状態になって、はじめてビールやら余分なものをたくさん買ったことを後悔する中谷の父ちゃん。

「バカだなあ、オレは・・・・。
カヌーに積み込むことばかり考えてて、荷物を運ばなきゃいかんってことを全然考えてなかったよ」

ヒイヒイ言いながら荷物を運ぶおっさんたち。
中谷の父ちゃんとわたくしはまだパックラフトだからいいのだ。
ラフトの重さはわずか2キロ。
しかしケロリンが運んでいるファルトボート(組み立て式カヌー)は、20キロ以上ある。

考えてみたら、ゴールデンウィークのとき、大澤さんたちはこの坂道を大きなカナディアンを担いで下りていたんだなあ。
大変だったろうなあ。
くふふ、ザマミロ(笑)。

川べりに下りて、ケロリンと隊長のわたくしはファルトボートの組み立て。
アルミの骨を組み立て、それにビニールのカバーをかぶせていく。

組み立てるが久しぶりだったので、あれこれ間違えて大変。
汗だく。

やっぱりわたくしと父ちゃんはパックラフトが性格的に似合っている。
膨らましたら終わりだものな(笑)。

実際、ケロリンとわたくしがファルトを組み上げる前に、中谷の父ちゃんはわたくしの分も含めてパックラフトを完成させていた。

「さあ、いくべか」

瀞ホテルをバックに記念撮影。
観光客の女性に撮影してもらったのだが、われわれ3人とも、てっぺんにカメラが付いたヘルメットをかぶっているので、不思議そうな顔をしてたなあ(笑)。

今更ですが、
決して怪しい者ではございません。
ただのパックラフトのりのオッサンでございます(笑)。

ようやく次回、川くだりがはじまる。